すっかり、ハイエンドMTBの一種として認識され始めたeMTBですが、これに乗るのは最大級のズルであり、こんなのMTBではないという意見が根強いのも事実です。
ちなみに、オフロードを走ることが前提のEバイクをeMTBとしましょう。

ご存じの方も多いとはおもいますが、去年、おいらは絶望的なクラッシュにより、右足を粉砕してしまい、11時間半の手術の結果、骨はこんな形に(汗)。ただ、問題は、シーズン初めにケガをしてしまったため、昨年のグリーンシーズンはほぼ棒に振ってしまったどころか、リハビリ以外の運動はまったくできず。でも、食べる量は変わらないので、強烈に体重が増えまして……(大汗)

去年の10月25日に、ヘロヘロになりながらMTBに復帰したんですが、この時の体重は98.7㎏!! 右足がしっかり踏ん張れないから走りも絶望的でしたが、体重が走りに及ぼす影響も絶望的!
走りを取り戻すには、脚の筋力をもとに戻して、しっかり踏ん張れるようにリハビリするしかない。でも、100kgちかい体重でジャンプしたって、このポンコツ右脚が着地に耐えられるわけがない……となると、リハビリしながら、体重を落とすしかない(大汗) それも、2026年のグリーンシーズンまでに!
残念なことに、人間の体の機能には恒常性機能というものがあって、体重を落としても、もとに戻そうという力が常に働いてしまいます。さらに、食事制限などで強引に体重を落とすと、今度は防御機能が発動して、体を飢餓状態からセーブするために、脂肪を貯めこもうとしてしまう(汗)そして、今回のように、ケガが原因で動けず、その間に太った場合は、筋肉量の低下による基礎代謝の低下も、デブった大きな要因となります。

恒例のAI先生のイラストです(汗)このホメオスタシスという言葉が、体の恒常性維持機能のこと。
デブになった原因をちゃんと理解しないで、食事制限で強引に体重を落とすと、防御反応によってリバウンドをするわけですが、この防御反応の際には元の体重に戻そうとするだけでなく、余計にため込もうとしてしまう(大汗)その結果、代謝がさらに低下して、結果として体脂肪が増えて……と悪循環。
この悪循環を断ち切るには、まずはデブの根源である代謝低下を改善させなきゃならない。つまり、筋肉量を増やさなければならない。それも、足の筋肉だけでなく、腹筋、背筋、腕の筋肉など、トータルで筋肉量を増やす必要がある……というわけで、コマーシャルに登場するダイエットプログラムは、基本がジムでのトレーニングとなるわけです。ですが、足を粉砕して、ろくに負荷なんかかけれないおいらが、いきなりジムで筋トレができるわけがない。
そこで、どうしたものかと、いろいろと調べまくっていたところ、ちょうど10年前に、コロラド州立大学ボルダー校で、Eバイクを使った軽負荷トレーニングをおこなったところ、1カ月で、血糖値コントロール、体脂肪、基礎体力などに大きな改善が見受けられた!という研究結果をみつけたわけで(以下引用リンク)https://www.colorado.edu/today/2016/07/07/electric-assist-bikes-provide-meaningful-exercise-cardiovascular-benefits
で、この研究の中で行われたEバイクの運動は、週に3日、40分程度、Eバイクで通勤通学を行うだけ!というもの。
そんなバカなと思うでしょ。でも、ボルダーは標高1650mで、ただでさえ酸素が薄いので普通にペダルバイクを漕ぐのはしんどい場所。そこでEバイクを使うというのは、ある意味理にかなっている……と思いまして、これを契機にEバイクを使ったトレーニングの論文や研究を調べ倒したわけです。で、行きついたのが、eMTBは理想の軽負荷筋力トレーニングである!という結論。

MTBというサイクリングスポーツ自体が、ロードバイクのようなサイクリングスポーツと違って、いろいろなイレギュラーストレスを体に与えるものだなんですよね。
● ペダリングが一定じゃない。障害物を超える時にはペダルを止めるし、また漕ぎ出す時にトルクをかける。
● 上腕や上半身をちゃんと使わないと、障害物は超えられない。
● 体幹がしっかりしていないと、低速の下りやテクニカルセクションを安定して走れない。
もうこれだけで、十分に全身運動。さらに、eMTBは重量もあるので、MTB的な運動による体へのストレスも増えてきます。さらにですね……

つい最近、EエンデューロMTB誌でも特集されていますが、eMTBはモーターとペダリングの効率を高めるには、高めのケイデンス(ペダルの回転数)を維持する必要があり、アシストされているとは言えど、足にかかる負担は普通のペダルバイクと変わらないどころか、下手すると負担が大きい。そのケイデンスを、重く、トルクがあるバイクを操りながら維持しなければならないので、eMTBのワールドエンデューロに参戦する選手の心拍数は、普通に180を超えるとのこと!
それならば、モーターのアシスト力を有効に使って、心肺負荷を低く保ちつつ、足や腕の筋肉、腹筋と背筋に軽めの負荷がかかるようなトレーニングをすることで、筋肉量をアップさせて代謝効率をよくするのではないか?ということで、AI先生に、軽負荷筋トレについて聞いてみたところ……

軽負荷トレーニングの場合、ハードな筋トレと違って、筋肉量がゆっくり増えていくため、体の防御機能が発動しにくいということですね。また、心肺機能に負荷がそこまでかからないので、運動後の空腹感もそこまで大きくない。
そこで、いろいろ調べたデータと、AI先生のアドバイスも取り入れつつ、おいらの生活を踏まえて、6か月でeMTBで体重を絞るメニューを設定。
● 1~2カ月目 週に1~2回、1時間程度のホームトレイル走行
近所に、中級クラス的な2㎞程度のシングルトラックがあるのですが、そこまでのアプローチのグラベルロードを登り、シングルトラックをゆっくり下ってくるだけ。これを、週に1~2回。
● 3~4か月目 2週間に1回は、フォレストバイク小田原のジャンプトレイルで2~3時間走行。フォレストバイクに行かない週は、ホームトレイル走行
フォレストバイク小田原の山の神エリアは、いくつかのジャンプトレイルがあるので、まさに全身運動。加えて、スタート地点までは自走で登らなければいけないので、いいインターバルトレーニングになります。
● 5~6か月目 2週間に1回は、フォレストバイク小田原のジャンプトレイルで2~3時間走行。その代わり、ペダルバイクも持って行って、30分はペダルバイクで山の神エリアを走る。フォレストバイクに行かない週は、eMTBで、ホームトレイルのロングループ走行。
この2週間に1度、30分程度、ペダルバイクで登って飛んでくるというのがミソ。ホームトレイルのロングループは、2~3時間かかるのですが、あまりプッシュしないで、ダラダラ走ります。
そして、日々の食事ですが……

食べる量はとくに変えず、タンパク質を多めに食べるように。写真は、セブンイレブンで売られている、ブロッコリとチキンと卵のパック。これを見つけたらとりあえず買っておいて、腹が減ったらこいつをむさぼることに(笑)
さらに、おいらの体にフィットした奇跡の食材がありまして……

カロリーメイト、これ、1箱で400キロカロリーで、ダイエット食とはいえないのですが、バランス栄養食というだけあって、ちゃんと糖質(炭水化物)が含まれています。糖質は太るイメージが強いんですが、筋肉を形成するためには糖質は絶対に必要で、適度な糖質は育った筋肉が分解するのを防ぐ効果もあります。
あと、カロリーメイトは粉っぽいので、お茶と一緒に食するわけですが、一気に食べれない。だから、こまめに食べるようになるんですね。このこまめに食事をするというのも、前述の防御機能を起動させないようにするのに、とても効果的らしい。ということで、カロリーメイトをお昼に積極的に食べるようにしました。
そして、昨年の11月から、壮大なる人体実験スタート!

ペダルが変な色のフラットペダルなのは、11月初頭は、まだビンディングペダルがしんどかったんです。なんたって、ペダルから足を外す際に、ヒザが痛い(笑)。使うバイクはYETIのMTe。適度なアシスト力でひたすらのんびり……こんなんで本当に筋トレになるんかいな??と疑心暗鬼でしたが、とにかく続けるのみ。
2カ月後、体重を計ってみたら、92㎏くらいに。まぁ、6kgちょっと減ったわけですが、まだ90㎏台かよと、ガックシ(大笑)ただ、たまたま普通のペダルバイクに乗ってみたところ、足は本調子でないにも関わらず、結踏んで坂を登れることに気づいたんですね。
これ、まさに軽負荷トレーニングの成果で、それなりに筋肉量が増えてきたため、体重は劇的に落ちていなくても、体脂肪は確実に落ちていたということ。それに加えて、心肺機能も強化されてきたことの証明だったわけです。

3カ月目からは、フォレスト小田原でジャンプの練習。下りのトレイルで、飛んだり跳ねたりをスタート(笑)バイクもLTeに変更。
4カ月目に入るころには、写真のようにひねっても行けるようになり、確実に筋力がついてきているのが体感できるように。

2月の大雪の際は、新雪の林道を走りに。雪の上は当然滑るので、バイクコントロールには筋力が必要なのですが、自然にそれが出来ていたということは、やはりそれなりに体が強化されてきていたんでしょう。

そして、5カ月目に入って、いよいよ本格的にペダルバイクライドもスタート。eMTBも一緒に持って行って、ウォームアップはeMTBで。体があったまったら、ペダルバイクで少し走り、クールダウンはeMTBでという具合。

このころ、ケガする前よりもジャンプが高いなと感じるようになってきたので、おそらく体重はけっこう減っているのでは……と思っていましたが、あえて体重は計らず(笑)。そして、このころ、Eバイクで下りトレイルを逆走するという遊びを覚えまして……

下りトレイルをパワーをかけて登るのって、ものすごく息が上がる。これが、eMTBエンデューロレーサーの心拍が180以上もある理由か!と思い知りました。
Eバイクのパワーヒルクライムは、自分のペダリングパワーの3~6倍というアシスト力で登るわけですから、バイクがまくれないように抑え込まなければならないし、しっかりトラクションをかけるために、体幹の位置を調整しながらペダリングするスキルが必要になります。
で、この逆走遊びがけっこう体に効きまして、これをやり始めてから、悪いヒザの状態が急激によくなってきたんですね。立ち漕ぎがほぼできなかったのに、逆走遊びを2カ月続けたら、立ち漕ぎができるくらいまで復活。これも、軽負荷トレーニングの効果なんでしょう。

そして、7カ月がたって、マイナス25kg達成。ビジュアルもだいぶ改善(大笑)。これだけ体重が減るとですね……

ジャンプの感覚がズレまくり(大笑)。スピードを出していなくても飛んでいくので、いままでの間隔だとやられちゃいそうになることも……でも、体が軽いので、ヒザにかかる負担はかなり減り、事実1日ライドしてもあまり足にこない。
そして気になるリバウンドですが、ほぼ毎日、お昼はカロリーメイトとお茶という生活を続けていたせいか、お腹がすかないだけではなく、例えばラーメンを食べに行っても、大盛とか、ラーメン+ライスとかいう頼み方をしなくなってきたんですよ。
これが、最初に言ったからだの恒常性というやつで、タンパク質中心、お昼はカロリーメイトという生活を半年も続けていると、それがアタリマエになってしまい、そのボリュームを超えようとする摂取を欲しなくなってくるんです。

とまぁ、こんな具合にeMTBをつかって、まんまと減量は大成功。eMTBを登りで楽をするバイクととらえるのではなく、eMTBだからできる遊びを積極的にするという考え方を持てれば、誰でも気軽に肉体改造はできると思ってます。というわけで、今もeMTBは手放せず、遠くへ走りに行く時も、ペダルバイクと一緒にeMTBも持っていくバイクライフを送っています。
ただね、おいら今年55歳なもんで、久しぶりに会う人みんなに、「どうしたんですか?体の調子悪いんですか??」と気遣われちゃう(大汗)。いえいえ、絶好調ですよ~~

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